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ドンリュルさん本人のメッセージが公式サイトおよびSNSにアップされましたので,取り急ぎ上げてみます。

良かったら読んでみてください。


「お久しぶりです。

生きている証をできることなら音楽であらわしたいという気持ちからためらい,先延ばすうちに遅くなりすぎてしまいました。この間健やかにお過ごしでしたでしょうか。

実を言えばしばらくはこのような挨拶を上げることさえためらわれました。世界が同時に止まってしまった初めての事態を経験し,全く何ともなかった人たちが果たしてどれほどいたでしょうか。皆が各々の場所で踏ん張って,生き抜くために本当に苦労されました。みんな本当にお疲れ様でした。

私にとってもやはりこの予想だにしなかった長い休息期は,ひとえに再充電の時間だけで記憶されることはないように思います。大きくはこの世を生きている人類の一人として,小さくは韓国で大衆音楽をやっている音楽人として,これまでもっていた人生観や音楽観に対する全面の軌道修正が必要なほどに,目を開けて迎える毎日毎日がしばらくはあまりにも馴染みのないものでした。いつぐらいに終わるのか途方に暮れたりもしましたが,いまや長いトンネルを抜けて,すべてが少しずつ元に戻ろうとしているように見えます。本当に良かったです。

新しい音楽が遅れることになった理由は,おそらく何を歌うべきなのかよく分からなくなっていたことが大きかったように思います。何を歌っても,もしやぜいたくに感じられるのではないかという老婆心もあったし,パンデミック期の音楽とは何であるかを考える時,ミュージシャンとして意欲を喪失していた時期もありました。そうこうするうち,ある時気持ちを落ち着かせ,どのみちこのようになったのだし,ありのままに音楽を愛好するリスナーへ戻ってみようと心に決めることとなりました。クラシックからダンス音楽まで本当にたくさんのジャンルの音楽を選り好みせず聴いたんですね。そして,いつも時間が足りないという言い訳で先延ばしして来たけど,必ずまたやりたいと思っていたクラシックピアノのレッスンも受け始めました。いつもやったりやらなかったりしていた運動も周期的に根気よくやりました。およそ二年くらいはこんなふうに過ごしていたように思います。そうして夜に散歩をしていたある日,もうそろそろ作業を始めてみようかという考えが浮かんできたのです。

“黄金仮面”を聴いて少なからず驚いた方々がかなりいるだろうと思います。バラードを期待した方々も多かったことでしょう。しかし私はパンデミックの終わりをこの歌で閉じることができ,そしてまた新しい始まりを開けることになり,個人的には嬉しくすっきりとした気持ちです。こんな時期を経験していなかったら,もしかすると私がこのように色々と果敢な試みをすることはなかったかもしれません。この曲を作業しながら自らたくさんの慰めをもらったような気がします。良い音楽を聴くことも幸せだったし,一日中ピアノを練習することもとても良かったけれど,やはり私が胸弾ませる瞬間は音楽を作っている時なんだなということを,再びもう一度気づくことになりました。これからはこの慰めを皆さんに送り届けたいと思っています。

この一曲のためにとてもたくさんの時間と努力を惜しみなく割いてくれた,いまや一つのチームのようなプロデューサー:ファン・ソンジェ,チョン・スミン,そして良いサウンドを作ってくださったエンジニア:オ・ソングンさん,チョン・フンさんへ感謝申し上げます。また素敵なミュージックビデオを作ってくださったジョン・パク監督,面識もなかった私の頼みを快く受諾してくださり,熱演してくださった俳優チョ・ウジンさんにも誠に感謝申し上げます。

そして何より長い間待ってくださった,この文を読んでいらっしゃる皆さん,ありがとうございます!」

拙訳にて

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